大島てるはチェックすることに決めた
男と女、一つ屋根の下。
と言ってもオレたちはゲイとレズビアンで─
周りがどう言おうと、家族のように暮らしている。
今の集合住宅の前は
一戸建てに住んでいたのだけど
間取りが微妙だったから
新しく3人で住む物件を探すことにしたのだよね。
その時のことを、今日は話そうと思う。
今でこそ怪談通(?)で
大島てるさんを「良い声なぁ」と言って聴いているミラ子だけど
当時は「大島てる」事故物件サイトを
知ったばかりだったんだ。
怪談を聞き始めた頃だったから。
でも、あの日から…
どんな物件も大島てるを必ずチェックすることにしたのだった…。
線路から目につく物件、オートロックの無いマンション。
オートロックだって簡単に解除できてしまうし
ひょいと乗り越えられたり…
「形だけつけました」みたいな
簡易的なものもあるけど
あるのと無いのとでは、
ああいう場所に選ばれる確率が変わるらしい。
てるさんがポッドキャストで言っていたんだと。
件の物件だけど、家賃も相場だし
内見前に不動産屋さんに
「誰か亡くなっていませんか?」
と一応確認していたんだ。
でも…その部屋では亡くなっていないし
屋上から飛び降りがあっただけだから…
事故物件ではないのかもね。
サイトの情報が100%ではないし
自然死とか、老衰とか…そういったものを
含めると日本中事故物件だらけになってしまう。
でも、これだけ空室があるのだから
選択をする上で一つの大きな判断材料にはなると思ってる。
新築の物件でさえ、その土地の歴史を
調べてみたりしたし…
怪異には懐疑的なオレとハピ子も
物件選びにはそういったことも
慎重だった。
だから物件を決めるのに
すごく時間がかかったけど
あの時感じた違和感は
無視しなくて良かったよ。
あなたは、どう…?
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