本当にあった毒親の話(97)最初で最後の贈り物

ネグレクト、性的虐待、モラ(ミラ子)
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妹のお墓参り。母と二人で。

本当にあった毒親の話は

ネタバレ1をご利用ください。

機能不全家庭の、一番古い記憶から

時系列順に更新しています。


ミラ子が中学校にあがった頃には

両親の離婚騒動が持ち上がり

家庭内は殺伐とした空気になったり

「無」になったりしていました。

大好きな息子(マサ)に見捨てられた

ミラ子の母親は、離婚後の自分の生活「だけ」を

悲観し、ミラ子にすり寄ってきました。

実際にはまだ何も決まっていなかったのですが

三者三様に、自分の進退を考えていたようです。

母には沢山のモラハラや暴言、暴力を受けてきましたが

しおらしい母の様子や、父や兄の言動を見るにつけ

益々母のことを哀れでみじめな人だと思うようになります。

幼くして亡くなった妹のお墓に

母と二人で久方ぶりにお参りした時のこと。

高速で数時間。小旅行です。

地方都市の、商業施設の一角。

アクセサリー屋さんに足を止めた母は

店員さんにおすすめを聞くと

蒼くまだらな模様をしたイヤリングを

試着させました。

その場で包んでいただき、

母は「プレゼント」と笑って

私にそれを贈ってくれたのです。

今は「ターコイズ」と呼ばれ流通しているもの。

トルコ石のその、イヤリング。

アクセサリーを母から貰ったのは

後にも先にもこの一回きりです。

次女は亡くなったが長女は生きている。

長男もいる。

二人とも、大人になろうとしている─

そんなことを母は思ったのでしょうか。

残念ながら、そうではなかったでしょう。

純粋に母の行動を喜べるほど

私は、素直ではありませんでした。

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